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Column 睡眠のおはなし

たそがれ泣き(黄昏・乳児疝痛・コリック)とは?米国小児学会/英国NHS参考まとめ

いろいろな睡眠トラブル
たそがれ泣き(黄昏・乳児疝痛・コリック)とは?米国小児学会/英国NHS参考まとめ

※赤ちゃんの泣き方や様子がいつもと違う。不安を感じたら医療機関を受診しましょう。

1か月健診の前後から、赤ちゃんが何をしても泣き止まくなることがあります。

低月齢の時期に、体に問題がないのに泣いておさまらないのは、黄昏泣き(英語:Colicコリック)といわれる状態かもしれません。

ママパパは、あまりの泣きと苦しそうなギャン泣きをあやし続けて疲労困憊、とても心配されると思います。

私も長男の時に経験しました。まだまだ生まれたばかりの息子が、毎日何時間も苦しそうにいきんでは泣きを繰り返して、医療機関を回っても問題ないといわれたのですが、何もできず本当に心配で、産後の疲れもあって、とてもつらい子育てスタートになった記憶があります(涙)

アメリカのAAP(American Academy of Pediatrics)、イギリスのNHS (National Health Service)の情報をもとに詳しく解説していきます。

黄昏泣き・コリックとは(定義&状態)

 

米国小児学会(AAP)

  • 生後2週目ごろから始まりピークは生後6週
  • 1日に1~2時間以上泣き続けることが週3日以上(3週間以上続く)
  • 泣きや夕方に多い(午後6時ごろから深夜まで)

イギリス(NHS)

  • あやしたり落ち着かせるのが難しい
  • 顔を真っ赤にして泣く
  • こぶしを握り締めて泣く
  • 膝をお腹ににあげたり、のけぞったりして泣く
  • お腹がゴロゴロなっている

コリックは新生児の終わりから、とにかく泣く!うなる!状態。

朝になると落ち着きますが、また夕方になると始まる…という感じが続きます。

赤ちゃんの約20%に起こるといわれています

上記の状態が続いても、赤ちゃん自体は健康で、よく飲み、体重増加も順調

また、気質的な特徴でもなければ、その後の喘息やアレルギーの発症とも関連がありませんので過剰な心配は不要です。

黄昏泣きの原因

原因はわかっていません。

大切なのは、まずは普段と違う泣き方や苦しそうな時は、医療機関を受診しましょう。

医師の診断により、何も体に異変がない状態と判断されて、「黄昏泣き」「コリック」の可能性を考えます。自分で判断するのは危険です。

原因は特定されていませんが、可能性としては、

体の中(お腹)の刺激に過敏に反応していることが指摘されています。

「黄昏泣き」の他に「乳児疝痛」英語ではコリックと言われ、内臓のさすような痛みが名称の起源とされていますが、痛みがあるのか、あるとしたらどこなのかは不明です。

栄養の違い(母乳とミルク)の影響もありません。(ただし母乳の場合、母親が特定の食べ物の摂取を抑えることでコリックが緩和した、という研究報告もあります。)

対処法~泣きをマイルドに

<効果があるとされていること>

  • 昼夜の区別をつける
  • 授乳間隔を2~3時間開ける
  • 膝の上にうつ伏せに寝かせて背中をゆっくりさする(寝たらそっとあおむけに)
  • おしゃぶり
  • 授乳で空気が入らないよう、体を起こして授乳
  • ゲップをしっかりさせる

<してはいけないこと>

  • 泣き止ませようとして強くゆすらない。
  • お腹などを過剰にマッサージしたり動かそうとしない。

いつまで続く?

生後1か月までにスタートし、自然になくなります

ピークは生後6週といわれており、通常は4か月まで。

※まれに生後6か月まで続くこともあります。

黄昏泣きじゃないかも!?

子どもの生活リズムに合っていない

コンサルテーションをしていると黄昏泣きではなく、「眠かっただけ(寝ぐずり)」といことがあります。

特に生後2か月ごろから19時以降に泣き止まない時は、就寝時刻を見直してみましょう。

朝7時にまでに起きている赤ちゃんは体内時計が少しずつ整って生後3か月頃には19時就寝になってもおかしくありません。

体は睡眠モードに入っているのに明るく眠れないと、光(特に天井照明)の刺激でイライラ爆発!落ち着けなくなりやすい時期です。

小さい月齢は親の就寝時刻までウトウト一緒にいられましたが、体内時計ができてくると赤ちゃんの就寝時刻は大人よりかなり早まります。

(生後3カ月までは夜は10~13時間寝ることも)

子どもと大人の就寝の差のイメージ

 

体内時計は睡眠だけでなく健康の基盤。「体内時計とは」もご覧ください★

体勢・環境が落ち着かない

生まれてすぐはまだまだ体の不快感などを感じて表現できなくても、どんどん感覚も発達してきます。

この時期は、自分自身で好きな体勢を作ったり、まぶしく感じてもまぶしくない方向に顔を向けるのも上手にできない時期

落ち着けない時は、以下の2つを特に注意してくださいね。

<低月齢の赤ちゃんの落ち着く姿勢と環境>

  1. 背中を丸く、ママのお腹の中にいた時と同じ姿勢にしてあげる(おくるみを活用)
  2. 照明が視界に入らないように、天井の照明を消す。暖色系の照明に切り替える。(就寝時刻のようなら真っ暗)

睡眠、体内時計を乱さない光環境の記事もチェック!投稿「夜泣き・寝ぐずり解消!睡眠のための光環境”明るさ”」

 

参考)Child health.org,  Colic Relief Tips for Parents (Last Updated:4/22/2024,  Source: Adapted from Caring for Your Baby and Young Child: Birth to Age Five 7th edition)

National Health Service, Colic (Page last reviewed: 26 April 2022)

 

クークールナでは、

  • お子様に合わせた睡眠・生活リズムの整え方
  • 夜泣き、寝ぐずりの月齢に合わせた対処法
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など、新生児~小学生までお子様の睡眠トラブルにアドバイスしております。お気軽にお問合せください★

 

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川口リエ
この記事の執筆者

子どもの睡眠相談室クークールナ

代表 川口リエ

・GuuMinスーパーバイザー

・クークールナスリープアカデミー講師