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睡眠退行期-生後8, 9, 10ヶ月夜に何度も起きる!寝ない!遊びだす!夜泣きの原因と対策。

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睡眠退行期-生後8, 9, 10ヶ月夜に何度も起きる!寝ない!遊びだす!夜泣きの原因と対策。

生後8, 9, 10カ月に起こる睡眠トラブル(睡眠退行)は、

  1. 寝かしつけに時間がかかる(お昼寝ボイコット含む)
  2. 夜中に90分~2時間おきに起きる(授乳や抱っこをしないと寝てくれない)
  3. 夜中に遊びだして1時間~寝ない

が多いです。これまで寝ていたのにどうして?とあせらず、落ち着いて対処していきましょう。

この原因と改善方法についてご紹介します★

生後8.9.10ヶ月の睡眠退行期の特徴

①お昼寝・夜の就寝の寝かしつけに時間がかかる(動き回って落ち着かない)

②夜中(0時以降)に覚醒し、遊び始めたり1時間以上寝ない。

③夜中(0時以降)1.5~2時間おきに起きて、授乳・抱っこetc…しないと寝ない。→「入眠の癖」が強くなる。

の3つが主な状態です。

睡眠退行期の原因

①運動機能の発達(体力と運動能力の不均衡)

睡眠のパターンの変化(睡眠退行)は、脳の発達に伴って運動機能や精神的なレベルがぐっと上がる時に起こりやすいくなります。

生後8~9ヶ月にはハイハイが上手になったり、つかまり立ちをしたり。

行動範囲がぐっと広くなります。また目線の位置もかわり、周囲への興味関心も強く

ネンネの時間が近づいて、突然今まで遊んでいたお部屋から寝室に移動すると…

寝室を探検したくなり動き回ってなかなか寝ない。

ママやパパはイライラ…で、抱っこで寝かしてしまうことも多くなるかもしれませんね。

また、体力はしっかりついてきているのに、一人歩きはできないのでお散歩中はベビーカーや抱っこ紐が多く、日中では体力を使い切らないことも。

それから、夢の中でも日中と同じようにきっとたくさん遊んでいるでしょう。

子どもは、夢の中の動作を筋肉に伝える神経のブロックが弱いため、夢の動作がそのまま出てしまったり、夜中、ふと目を覚ましご機嫌で立ち上がるなど夜中の覚醒もこの頃に多い問題です。

②心理の「9か月革命!」

自分の行動範囲が広くなり、好きなものを触れるようになると自分のしたことの影響・結果を予測して楽しむようになります(共同注視の発達

これまでよりも、物事の規則性を見つけて結果を予測するようになります。

「あ、ママがネンネのルーティーン始めたな…逃げたら、追いかけてくるよね」

と、ルーティーンをしっかり記憶して逆にママを挑発したり…。寝かしつけの時間がかかるようになります。

お昼寝ボイコットの対処法は過去の投稿をご覧下さい★

覚醒時間・活動時間が伸びる(お昼寝の移行期)

生後8か月を過ぎるとお昼寝が2回に減ってきます

活動時間もこれまでよりも長くなることで、寝かしつけに合ったタイミングがずれて今までスムーズに寝付いていたのに、なかなか寝ないということになりやすいです。

また、お昼寝のタイミングがずれると夜の就寝時間が遅くなってしまったり、早すぎてうまく眠れなかったり、寝ぐずりにつながる機会も増えてしまいます。

→お昼寝の移行期のスケジュール調整については「移行期の注意とスケジュール調整のポイント

」をご覧ください★

インスタ投稿も分かりやすく★「お昼寝移行 3回→2回サイン

④分離不安(後追い)が本格化。入眠の癖が強くなる

自分の力でどんどん遠くに行ってしまった時、夢中になって振り向くと。。。

「ママがあんなに遠くに~~!!!!」

と不安も強くなります。自分の行動範囲が広がるほど、ママやパパへの分離不安が強くなるのです。

これは、子どもの精神の発達として大切です。

自分の身を守るためにとても大切な気持ちかもしれませんね。

寝落ちた時にママやパパの手助け(抱っこや授乳、トントンetc…)があると、睡眠サイクルで睡眠が浅くなるたびに、周りを確認。

もう一度深く眠るためにママやパパの手助けを呼ぶことになります。(これが「入眠の癖」です。)

⑤離乳食が進んだのに栄養が足りない!?

離乳食が2回食、3回食に進んでいくとその分、ミルクや授乳を減らそうとしていませんか?

まだまだ離乳食だけでは、たんぱく質・脂質・鉄など成長発達に栄養を摂りきれません

離乳食の後に授乳・ミルク、その他の時間にも授乳ミルクが必要です。離乳食が増えても栄養が足りずせっかく減っていた授乳・ミルクが増えるということも注意が必要な月齢です。

睡眠が浅い時に空腹を感じて授乳・ミルクが必要となり「入眠の癖」に発展してしまうことも。

★必要な日中の授乳・ミルクの回数(栄養)に関しては過去の投稿「夜間断乳は可能?日中の栄養が条件~授乳ミルクの回数をチェック」をご確認ください。

★離乳食が進んできたからとミルク・授乳を1歳に向けて牛乳に変えないようにご注意ください。理由はこちらをどうぞ「寝る前の母乳・ミルク&ベッドタイムスナック

退行期の対処法(のりきり方)

生後8~10か月の睡眠退行期を乗り切るためには、

まずは、

✔寝室環境を見直す

特に明るさ!眠気を我慢して遊びやすくなります。ただし、昼間も漆黒の闇にするのは不自然ですし難しいですよね。できるだけ暗くを心がけてくださいね。

目安は物の色が判断できないくらい。顔の表情も分かりづらいくらい暗ければ、眠気に逆らいにくくなります。

夜の睡眠環境はこちらをご確認ください★

✔昼間や寝る前、とにかく満足させる!(飽きさせる)

これが大切!

起きている時間は、できるだけ動いたり触ったりできるように安全なお部屋の準備を。

たくさん遊んであげましょう。

ただし、寝る前はルーティーンの途中で遊びだしても、動き回るのを「止めずに」待ちます。

ママやパパがお布団に連れ戻したり横にすることは、刺激になり、「もっとやりたいのに!」とまた同じことをしようとしますよ。そうなると、寝かしつけはエンドレス…

✔入眠の癖をしっかりとる(自分で眠れるようにする)

生後8ヶ月~9ヶ月は、離乳食にも慣れてきて、体内時計もしっかり整います。

昼は運動・学習・栄養、夜はそれらを身体や記憶に定着させる。のリズムがしっかりつけられる時期です。

また、自分で自分の好きな体勢になったり、ママやパパの手助けなしで眠れる力はちゃんと育っていますよ。

一定時間おきに必ず起きるようなら、「入眠の癖」をとれば、夜通し眠れる可能性が高くなる時期です。

※入眠の癖を取る「ネントレ」についてはこちらの記事をどうぞ★

クークールナでは、

✓お昼寝や就寝時間の寝かしつけのタイミングが合っているか

✓お昼寝の回数の移行期の対応の仕方

✓夜間授乳を減らす日中の栄養の内容やタイミングのアドバイス

✓「入眠の癖」の改善(ネントレの完全サポート)

など、お子さまの月齢や発達、個性に合ったアドバイスで睡眠のトラブルを改善しています。

 

[出産後初めて6時間連続眠れました!]

[ゴロゴロ寝てくれるなんて感動しました!]

[スケジュールが整っておでかけしやすくなりました!]

などなど、ご報告たくさん。

疲れで育児が楽しめなくなる前に、ぜひご相談ください★

参考)Craig Canapari, MD How To Deal With A Sleep Regression

ご相談のメニューは
こちらからどうぞ

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川口リエ
この記事の執筆者

子どもの睡眠相談室クークールナ

代表 川口リエ(CISA認定小児スリープコンサルタント講師)