【専門家解説】生後3ヶ月 4ヶ月 睡眠退行期の原因とのりきり方

生後3ヶ4ヶ月の睡眠退行の原因とのりきり方を紹介! 突然寝つきが悪くなった、睡眠が浅い、夜中起きる、お昼寝は30分で起きてしまうということが突然始まったら、これは全て「睡眠退行」と呼ばれる典型的な状態です。
睡眠の発達は「脳」の発達そのもの。原因はずばり!脳と睡眠の発達。
この月齢に合った関わり方で退行期を乗り切ってネンネ上手に育てましょう~!
睡眠退行期は2歳までに6回あるといわれています。※お子さんの発達によって変わりますので月齢は目安です。
睡眠退行期のおおよその月齢目安は、
①生後3~4ヶ月 ②生後5~6ヵ月 ③生後8~10ヵ月 ④生後1歳 ⑤生後1歳半 ⑥生後2歳過ぎ
※退行期の解説は「いろいろな睡眠トラブル」からどうぞ。
生後3~4ヶ月の睡眠退行のまとめ
この時期の睡眠退行の特徴
□比較的まとまって寝ていたお昼寝や夜の睡眠が短くなる。すぐ起きる。睡眠が浅くなった気がする。
(お昼寝が30分で終わってしまう!など)
□寝ぐずりが酷く、お布団で寝てくれない。
□昼夜、寝付いても短時間で声を上げ眠りが浅くなったように感じる。
□日中や眠る前などぐずる時間が多くなる。
睡眠退行の理由
①睡眠サイクルができ始める。
それまで、浅い眠りを繰り返していた赤ちゃん。睡眠が深い→浅い順番に繰り返しサイクルになり始めます。
新生児は浅い眠り(REM睡眠)が睡眠の50%を占めますが、これから3歳ごろに向けてREM睡眠が25~30%に減っていって、大人に近くなっていきます。
ただし、睡眠サイクルはまだまだ不安なのと、睡眠サイクル1回の時間の長さは、
お昼寝→30~45分/ 夜→50~90分
サイクルが1周して深い睡眠が終わり、浅い睡眠で覚醒してしまうことが多くなります。
また、夜中も、寝付いてから3時間以降からは、浅い睡眠が何度も定期的に出てきて寝言泣きも多くなります。
このことで、睡眠が浅くなったような感じがしたり、お腹が空いているの?と勘違いして、減っていた夜間授乳が授乳が増えて「入眠の癖」になりやすくなります。

夜の睡眠の構造
<短い睡眠サイクルを乗り越える対策>
✔お昼寝を長くしようと頑張りすぎず活動時間(90分~120分)を目安にこまめに寝かせてあげましょう。
✔長く寝るからといって抱きっぱなしにせず、1日何回かは布団で眠る習慣をつけるようしましょう。
✔夜中の授乳間隔が短くなりすぎないように注意しましょう
NG! 泣いても抱き上げない、などの「泣かせるネントレ」はまだ早いです。長時間泣かせて寝るのを待つ方法はなるべく避けてくださいね。
インスタ投稿で解説しました★『泣かせるネントレ生後6ヵ月がNGの理由』★
②大脳辺縁系の急発達(敏感期)
この頃から、脳の感情(不快、気持ちいいなど)を感じて表現する大脳辺縁系が急速に発達して自分に起こっていることに対して、敏感に反応するようになります。
「眠気」を「不快」と感じたり、近くに家族がいなくて不安になったり、眠いのに明るかったり寝つきにくいところにいると、泣いて自分の気持ちを表現できるように。
また、寝不足や疲れすぎの状態(寝かしつけのタイミングが遅い)になると、脳が興奮状態になりギャン泣き。
こうなると自分ではその興奮を沈めることができません。欲求や興奮をコントロールする脳(大脳前頭前野)が発達するすのはまだちょっと先なんです★
寝室環境の整え方はこちらをご覧ください★
退行期ののりきり方
<対策>
✔寝ぐずりが始まる前に、寝かしつけてあげましょう。この頃の活動時間は約90~120分が目安です。
✔心地よいと感じられるよう、眠気を感じたらスキンシップを。
✔「寝かしつけの癖をつけないように」と無理しない。退行期が落ち着いてきたら一人で寝る練習を開始。
✔ゴロゴロ、ママやパパから離れても落ち着けるように腹ばい運動をたくさん!
<寝かしつけのポイント>
✔赤ちゃんが心地よい姿勢で寝かしつけを。 体がねじれない「まんまる抱っこ」が大切。縦抱きは首肩に負担がかかります。
落ち着ついたら、スキンシップを寝落ちるまで続ける必要はありませんよ。
落ち着いたらお布団に置き、静かに手足を握り、目を合わせないのがコツ。この時期は、お布団に置けなければ抱っこで寝てもOK!
この退行期は、2歳までの退行期の中で、一番変化が大きく、敏感な時期が終われば、少しずつ安定してくるのが特徴です。
この退行期の間は、入眠の癖など気にせず、眠くなりすぎたり疲れすぎる前に、心地よい環境や体勢を作ってスムーズに入眠させるのが一番です。
睡眠退行はいつまで続く?
寝ぐずりが激しく、抱っこから降ろすとギャン泣き!の大変な時期。いつ終わるか気になりますよね。
早ければ2~3週間、遅くとも生後5か月を過ぎると必ず少しずつ改善が感じられると思います。
そのころになると寝返りの練習など、ママの抱っこを離れて一人でいる時間も少しずつ長くなってきます。
一人でゴロゴロできる時間が増えてきて、寝ぐずり前のネンネのタイミングがわかってきたら、お布団に置いて、ネンネを始めるチャンスです!
●1日1回は、お布団の上で寝かしつけ。
●夜間授乳は日中の授乳間隔よりもあける。
この二つで、夜泣きやお昼寝の寝かしつけのトラブル予防になりますよ。
この時期は、焦らず「練習」の気持ちで続けてみてくださいね。
起きているうちにお布団に置く「Drowsy but Awake(眠いけどまだ起きている)」が小さい赤ちゃんから月齢が上がってもトレーニングのはじめの一歩になりますよ。
~睡眠退行が辛く、ママの疲労もピーク辛い方へ~
クークールナでは、
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- この記事の執筆者
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子どもの睡眠相談室クークールナ
代表 川口リエ(CISA認定小児スリープコンサルタント講師)