【睡眠コンサルタント解説】ネントレメソッド解説~PUPDメソッド
「ネントレ」の中で、「優しい方法」といわれているのがPUPDメソッド。
PUPDメソッドは、抱っこが癖になっている時に、抱っこから降りて自分で寝るられるようにする方法。
「泣いたら、抱き上げる」ことがOKとされているので「優しい」ネントレと思われる方も多いと思いますが、本当にそうでしょうか?
今日はPUPDを徹底解説します★
PUPDメソッドとは?提唱者と方法
PUPDは、Pick Up(抱き上げる) /Put Down(降ろす)の略です。
PUPDの方法
- 泣いたらPick Up(抱き上げる)
- 泣き止んだ瞬間にPut Down(ベッド/お布団におろす)。置いてからは、トントンや背中に手を置き落ちつかせる。
を繰り返し、最後はベッド/お布団で寝る状態にして、親の介入のない状態で寝付くことを覚える方法です。
この方法は、看護師でナニー(ベビーシッター)のトレイシー・ホッグさんが著書の『トレイシーホッグの赤ちゃん語がわかる子育て大全』で紹介しました。
PUPDは私の睡眠に関する哲学の土台となるものです。~略~ 赤ちゃんがあなたや小道具に頼らずに済むようにするもので見放しているわけではありません。子どもに一人で解決させるわけでもなく、そばについていてあげるので「泣かせっぱなし」にもしません。~『トレイシーホッグの赤ちゃん語がわかる子育て大全』(トレイシー・ホッグ)~
このように、著書の中で「泣かせっぱなしにしない」といっていますが、同じく、「PUPDは魔法ではありません。結構大変な仕事」とも言っていて、実際にこれを成功させるのは、他のネントレメソッドと同じく準備と一貫性が必要です。と伝えています。
PUPDが合っている月齢
私の経験では、低月齢ほど上手に使えば、抱き上げる習慣を減らすことに役立つと思いますが、月齢が上がるほど大変になります。
一番効果的なのは新生児~生後3カ月まで
新生児から生後3ヶ月頃までは、安心できる条件を整えたうえで、PUPDを使うと、少しずつ抱っこから下りて眠る習慣をつけることができることも多いです。
ただし、生後3ヶ月~4ヶ月の退行期以降は、自分が置かれた変化をしっかり認識できるようになるので、PU(抱っこ)で落ち着いても、その後のPD(降ろす)のイライラが強くなります。
低月齢の安心に必須のおくるみの使い方はこちら。
生後8ヵ月以降のPUPD
『トレイシーホッグの赤ちゃん語がわかる子育て大全』では、生後8か月以降は、PU(抱き上げる)を減らし、10か月以降はPD(ベッド/お布団におろしてなだめる)だけをすると書いています。
月齢が上がると、ネントレ中は、抱き上げることや親の接触自体が、逆に刺激になってしまい落ち着いて眠るまでに時間がかかります。
●PUPDが効果的な時期
新生児~生後3,4ヶ月頃まで。眠いタイミングを見つけたらPUPDで寝かせる。
●PUPDのやり方に注意が必要な時期
生後6か月以降はPU(抱き上げ)はできるだけ減らす。
PUPDを成功させるポイント
どの月齢でも、入眠の癖を取る時の大切なポイントは同じです。
寝付く時の親の介入(接触、時には存在自体)なくすことです。これは、PUPDだけではなくファーバーメソッドでも同じ原理になりますよ。
PUPDは泣いている最中に親が関わる機会を残しているので「優しい」といわれますが、目指すところは同じです。
<成功のポイント>
○しっかり眠気が高まっているが、眠すぎない状態の時にスタート(生活リズムを整え、覚醒時間を把握しておく)
○抱き上げているタイミングで寝かせない
○PUPDの回数をなるべく少なく、ベッド/布団に置いたらシーシーといいながらトントンするなど、ギャン泣きさせないようなだめる
○メソッドをスタートしたら、必ず最後は置いた状態で寝付くようにする。(途中であきらめて抱っこで寝かしつけない)
→どのメソッドに関わらず、ネントレの考え方と失敗のポイントは、最後に今までの習慣に戻ってしまうとそこまでかけた時間は「まだまだ寝ちゃだめだよ。」と教えてしまっている「泣く」という行動の強化にならないようにすることになります。
ネントレの注意点はこちら★
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生後6か月以下は、段階的消去法(ファーバーメソッド)は推奨されていませんが、親の介入を少しずつ減らしていく方法で自分で眠る経験を重ねるのは、夜泣きの防止や改善につながります。
ただし、あまりに泣く時間が増えてきたり、なかなか効果が実感できない場合は一旦やめて、睡眠環境など寝にくい条件はないか確認してみてくださいね。
クークールナでは
●お子さまの夜泣きの原因(生活スケジュール?環境?入眠の癖?)の原因究明
●お子さまに最適なネントレメソッド選びのアドバイス
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など、失敗しないネントレのアドバイスを差し上げております。お気軽にご相談ください。