ネントレの種類・方法解説 キャンピングアウト・チェアメソッド・フェードアウトメソッドetc…
ネントレの方法はいくつか種類があるといわれています。今回紹介するのは、
- キャンピングアウト(Camping Out)
- チェアメソッド(Chair Method)
- スリープレディシャッフル (Sleep Lady Shuffle)
- フェードアウトメソッド
- 離れてネンネ
といわれるメソッド。
呼び方は違いますが、実は全て同じ方法を指しています。
例えば、「フェードアウト」という呼び方は「ママと赤ちゃんのぐっすり本(愛波文著)」で日本での呼び名として使い始めたものです。
最近では、海外ではキャンピングアウト(Camping Out)、チェアメソッド(Chair Method)などと呼ばれることが多く、CISA認定小児スリープコンサルタントでは、「離れてネンネ」という名前で呼んでいます。
目次
キャンピングアウト・フェードアウト…の方法
この方法は、他のネントレと同じく入眠の癖になっている寝かしつけ方法を変える時に導入します。
この方法では、段階的に赤ちゃんが寝る時に条件づいている行動(泣く・親を呼ぶなど)消していきます。
具体的には、寝かしつけの時に保護者がいる位置を少しずつ赤ちゃんのベッドから離していき、最終的には子どもの寝かしつけの時に保護者が部屋から出た状態にしていくものです。
(もちろん、部屋を出るまで進まなくてもOKです)
基本的な進め方
●準備
どのようなメソッドでもネントレの準備は大切です。準備をしっかりしましょう▼
●1~3日目
ルーティーンを終えたら、まだ起きている状態で子どもをベッドに置いて、すぐ横に座る(寝る)。
泣いたらトントンや声掛けなどしてもOK。ただし、授乳や抱き上げずに寝付かせる。
※子供をベッドに置いた後、部屋を出て泣き始めたら、その日寝かしつけに決めたポジションまで戻るとすることもあります。
●4~6日目
赤ちゃんのベッドや布団すぐ横そばの場所から、ベッドから少し離れた場所(ベッドとドアの真ん中くらい)に移動する。泣いた場合は「ネンネの時間だよ」など、決まった言葉で声がけを。
POINT:この日からは泣いても赤ちゃんに触れることはしない。声がけのみで寝付くまで見守ります。
●7~10日目
部屋のドア付近まで寝かしつけで見守る位置を離す。対応の方法は4日目~と同じ。
●10日目以降
部屋から出て寝かしつけ。部屋のすぐ出たところにいて、そこから声掛けをする。
取り入れる時のポイント
このメソッドは3日目までは赤ちゃんに触れることを許しているので、「優しネントレ」などと言われたりします。
ただし、4日目からはファーバーメソッド(タイムメソッド)と同じになります。
つまり、泣いていても触れることはしないで、声がけと保護者の存在で寝付いてもらうことになります。
ファーバーメソッドについてはこちらの記事をどうぞ
このメソッドで、赤ちゃんが新しい習慣に驚いて泣きが強くなる頑張りどころは、
- 4日目からの赤ちゃんの寝ているベッドや布団から少し離れて「触れない」とするステップ
- 10日目の「部屋の外に出る」ステップ
の2回になると、想像できますよね。
成功のための必勝ポイント
- 1~3日目でトントンや触れることはOKですが、この時「触ってもらう」ことが新しい入眠の癖にならないように、寝付くまでずっとし続けるのではなく、不定期に止める。
- 「ネンネの時間だよ、大丈夫だよ」のメッセージを伝えたら、トントンも声掛けも、泣き止まなくても一度止める。寝付くまでやり続けない。
- ポジションにいる時は目を合わせない。
- 子どもの泣き声や行動に反応しているように思われないように、声掛けをする(「声がけ」はコミュニケーションではなく寝る合図)
ネントレメソッドは、寝る時の保護者のサポートをなくし、一人で寝付いても安心で眠い時に保護者を呼ばなくてもよいと経験してもらうことが目的です。
いつまでも「泣いたら→●●」を繰り返すと、寝ること=泣くことの学習が強くなりますので、介入をしっかり減らしていくことがこのメソッドの最も大切なポイントです。
ネントレの失敗の原因はこちらに解説しています
キャンピングアウト・フェードアウトが向いている子どものタイプ・家庭
- 生後6か月以降
- ベビーベッド、もしくは布団をサークルで囲うなど子どもが自分の寝る場所から出てこられないこと。
- 保護者の存在があれば落ち着ける子(抱っこや触れていなくても大丈夫。日中も保護者がそばにさえいれば一人遊びに集中する時間が長いようなタイプ)
- 暗闇や悪い夢を見るのを寝る前から怖がるなど、暗い場所に1人でいることに不安感が強い子(1歳6か月以降)
- 子どもが目の前で泣いていても、しっかりと決めた対応を続けられる保護者
キャンピングアウト・フェードアウトが向かない子どものタイプ・家族
- 保護者の存在が刺激になる子(保護者がいると、保護者の気を引こうとしてしまう。親に相手をしてもらうことばかりに気持ちがいきなかなか寝ることができない子)
- トレーニングにかける時間が負担になる保護者。(※ファーバーメソッドよりかなり時間がかかることがあります。改善の実感がなかなか感じられないので注意が必要です)
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寝かしつけの方法を変えたい時、やっぱりたくさん泣いてほしくないと思いますよね。
ただし、「優しい方法」と思っても、子どもを混乱させてしまったり、「泣いたら寝かせてもらえるんだ」という間違った学習をさせてしまうと、結果的に長い日数泣かせることになったり、睡眠が余計に不安定になったりすることも多いです。
トレーニングは準備をしっかりすることが泣きを最短にする最も大切なことです。
トレーニングについては、新しい習慣が定着するまでのトータルで泣かせる時間を減らすこと、それ以降トレーニングをする必要がなくなるように、保護者が適切に一貫性を保って良い習慣を定着させましょう。
参考)Craig Canapari, MD Camping out” Sleep Training
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