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Column 睡眠のおはなし

おしゃぶりでの寝かしつけ。正しい使い方とNG。使う時の注意点・止め時

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おしゃぶりでの寝かしつけ。正しい使い方とNG。使う時の注意点・止め時

おしゃぶりを使いたいけど癖にならないかな?

使い始めたものの「いつやめよう?」と不安を感じている方も多いですね。

睡眠の面からは結論「おしゃぶりは使用してOK!」

特に、生後5か月ごろまでの月齢の低い赤ちゃんは、手の運動の発達も未熟で、自分で不安な気持ちを落ち着かせる手段が少ない時期。

おしゃぶりを使うことで寝ぐずりを減らしたり寝かしつけの負担が軽くなることも多いです。

使う時にも使用の際の注意点を守れば、おしゃぶりが育児の強い味方になるかもしれません

おしゃぶりのメリット/デメリットから、ご家庭のお考えを大切にしていただきたいです。

おしゃぶりのメリット

①寝かしつけの時間が減る。

寝る時は、脳が外からの刺激・情報の分析をストップ。何かに集中することで、聞こえてくる音、見えているものの情報を減らして落ちつくことができます。

赤ちゃん~子どもは、寝る前は何かに触る感覚に集中して寝やすくしています。

低月齢では、自分の手すらうまくコントロールできない小さい赤ちゃんでも、口の感覚はしっかり発達して自分の意志で動かせますよね。

吸啜反射もありおしゃぶりを口にくわえることができ、「吸う」という繰り返しの動作が、安心感と外の刺激に気を取られず、寝ることに集中できますよ。

②保護者の働きかけで止めやすい。

指しゃぶりと違って、「そろそろ止めよう」と保護者が考えた時、おしゃぶりを与えないことで、おしゃぶりのない状態に慣らすことできます

指しゃぶりの場合は、指を取るわけにはいかないので、なかなか難しいですね。

③乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクを下げる

米国小児学会でおしゃぶりの使用は乳幼児突然死症候群のリスク下げる因子として発表されています。

その仕組みはわからないとのことですが、寝始めにおしゃぶりをしていれば、夜中口からおしゃぶりが外れてしまってもSIDSのリスク低減の効果があるとされていますよ。

米国小児学会の乳幼児突然死症候群のリスクを下げる最新ガイドラインはこちらの記事をご覧ください★

 

④哺乳瓶拒否を防げる

完全母乳で育てていていざ保育園に入園する時哺乳瓶を受け入れなかった!

などということがあります(私の娘もそれで保育園入園の時にとても苦労しました… )

おしゃぶりを吸うことで哺乳瓶のちくびの違和感が減り、哺乳瓶拒否を軽減できるかもしれません。

⑤飛行機の耳抜きになる

飛行機での気圧の変化で耳の違和感に泣いてしまう子もいると思います。

お茶や母乳でも飲むでも耳抜きになりますが、お腹が空いていないと飲んでくれないことが…。

おしゃぶりならお腹いっぱいでも咥えられて、耳抜きと安心感できることも多いです。

おしゃぶりのデメリット

①入眠の癖になる可能性がある

入眠の手助けをしてくれるものですが、多くのママ・パパが心配されるように、

「それがなければ眠れない」

「夜もおしゃぶりが外れる度に何度も起きる」

という、おしゃぶりと入眠の関連付けが強くなりすぎることがあります。これは生後5か月くらいから、入眠の癖が定着しやすいので、癖を感じたら早めにやめる勇気も大切かもしれません。

②年齢が上がっても使い続けると歯並びに影響が出るかもしれない

前歯が4本しっかり生えそろった後、3~4歳を過ぎてもおしゃぶりを長時間使っていると影響が出る可能性があるといわれています。

でも3~4歳!そこまでおしゃぶりが残るのはまれ。もし残ったとしてもそれはその子の大切なよりどころとして自分で選んだ大切なものですね。

ちゃんと成長の過程でお子様のタイミングで卒業できるものです。

おしゃぶりを使う時の注意点

①新生児~1ヵ月頃(母乳育児が軌道にのるまで)の赤ちゃんには使わない。

母乳育児が軌道にのる前、おっぱいや哺乳瓶を吸うだけで疲れてしまうような月齢には使わないようにしましょう。

おしゃぶりで疲れてしまい栄養摂取が減ってしまうことになります。

また乳頭混乱にも注意が必要です。

②小さい赤ちゃんには、空腹を我慢させるために使わない。

これも①と同様に栄養摂取の機会を減らしてしまいます。お腹がいっぱいになり眠る前の落ち着けない時間帯にだけ使いましょう。

③おしゃぶりを服やベッドに固定しない

おしゃぶりが口から外れると汚れたりまた戻す必要があるからと、ひもなどで固定するのはやめましょう

思わぬ事故につながります。

オススメの使い方・止め時

①使うルールを決める。

車の中だけ、外出中だけ、夕寝だけ、など、どうしても泣きや似にくい時間帯や状況などOKなルールを作ります。毎回おしゃぶりを使っての入眠になっていなければ、癖も付きにくいです。

特に夜の寝かしつけは、もともと身体が夜の休息のスイッチが入りぐずっていても、いつかは眠れます。

夜の寝かしつけは夜中の癖につながりやすいので、夜の寝かしつけだけはおしゃぶりを使用しないだけでおしゃぶりの入眠の癖による夜泣きを予防できますよ。

②吸啜反射がなくなり、自分で物をつかめるようになったら止める

おしゃぶりではなくても、ガーゼや自分のこぶしなどなめて落ち着けることもできますので、おしゃぶり以外のもので落ち着く練習を始めるのがオススメです

③夜中おしゃぶりが口から外れる度に起きるようになったら止める。

睡眠が浅くなる度(夜中1~2時間おき)におしゃぶりが口にないのに気づき、また眠るためにおしゃぶりを求めるようになったら入眠の癖が強くなってきている証拠、早めにやめると止める時の抵抗の長さも短くて済みます。

おしゃぶりの卒業の適期は生後5~9ヵ月頃まで。1歳前後~2歳は、保護者の働きかけでは止めづらいですが、自然と取れることが多いです。

3歳ごろまで止められない場合は、この年齢になると言葉による説得や目指すイメージづくりで止めやすくなります。

おしゃぶりは、古典的な育児便利グッズですね。

賢く使って親子の笑顔を増やしていけるのが一番。また、子どもは毎日ぐんぐん成長しています。

「○○がないとだめ」と思っているのは、保護者の方かもしれません。

 

クークールナでは、

  • 寝ぐずりがひどい
  • 小さい赤ちゃんの寝かせ方がわからない
  • おしゃぶりを止めてしっかりと寝るようにしたい!

など赤ちゃんの寝かしつけについてのお悩みもお伺いしています。

クイック電話相談や睡眠改善サポートプランをどうぞ★

参考)米国小児学会:SIDS and Other Sleep-Related Infant Deaths: Updated 2016 Recommendations for a Safe Infant Sleeping Environment

ご相談のメニューは
こちらからどうぞ

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川口リエ
この記事の執筆者

子どもの睡眠相談室クークールナ

代表 川口リエ

・GuuMinスーパーバイザー

・クークールナスリープアカデミー講師