夜間授乳/ミルクの減らし方。夜間断乳のチェックポイント!

夜起きる度に授乳。
授乳しないと寝ない。
親子ともに辛いですね。『夜間断乳したら夜通し寝る⁉』という情報を聞いて、やってみようかな…なんて考える方いるかもしれません。
今日は夜間断乳をする前に絶対知っておきたい夜間授乳と夜泣きについて解説します。
目次
夜間授乳が夜泣きにつながる理由
授乳ミルクが入眠と条件付けられてしまうから。(入眠の癖)
お口は、最初に自分で自由に動かせる場所
赤ちゃんは月齢が低いほど、「吸う」行為が安心につながります。
また、生後5ヶ月頃までは、吸啜(きゅうてつ)反射もあり、口に触れたものを反射的に吸いつきます。
このため、泣いている時におっぱいを差し出すと、空腹ではなくても吸って落ち着くことがあります。
親は、赤ちゃんが泣き止むので「おっぱいが欲しかったんだ」と思ってしまうかもしれません。
でも、本当は違う原因で泣いていたのに、おっぱいでごまかした感じになっているかもしれません…
お腹が空いていなくても授乳/ミルク泣き止む。
生後3ヶ月には、ママの母乳の分泌も軌道にのり、赤ちゃんの方は授乳・ミルクも一度にしっかり飲めるようになってきます。
泣く理由が必ずしも「お腹が空いた」ではなくなっていますよ。
それでもママが「お腹空いたのかな?」と先回りして、授乳やミルクを泣く度にあげていると、不安感を紛らわせる手段として、親子ともに癖づけられてしまいます。
特に、寝る前は、眠くてイライラ不安感も高まり泣いてしまう子も多いです。
そして、落ち着かせるために授乳をし、お口におっぱいを含ませたまま寝落ちさせていると、
「入眠(再眠時も含む)」=「(おっぱい/哺乳瓶)吸う」という関連付け(入眠の癖)
が強くなり、睡眠サイクルが浅くなる度に「吸う」行為が必要になってしまいます。
愛情を育むコミュニケーションは日中に。
もちろん、授乳の時間はママと赤ちゃんの大切なコミュニケーションの時間でもあります。
日中の授乳の時間を減らす必要は一切ありません。日中はたくさん授乳してあげてください。
でも、授乳以外にも、ほっぺをくっつけ合ったり、笑顔での語りがけなど愛情を伝える手段をたくさん持っておくといいですね。
ヒトは昼行性動物ですので、体内時計で昼夜の区別ができてくる生後3か月ごろからは、日中は活動して栄養を摂取て、夜中寝ている時間は、日中に摂った栄養や経験を材料に、体に定着させる大切な時間です。
日中と同じ授乳間隔で栄養補給は不要になってきます。
夜は親子でぐっすり。昼間はたくさん遊んで飲む。日中に目と目を合わせて、たくさんの笑顔の体験が愛着形成、信頼関係を強くします。
夜間断乳をしても夜泣きが減らない理由
必要な夜間授乳を残しながら、夜泣きを改善することは可能です。夜間断乳と夜泣き改善は別と考えて進めるのが大切です。
<夜間断乳をしても夜泣きが減らない理由>
- 必要な夜間授乳をなくしてしまってお腹が空いて眠れない。
- 夜間授乳/ミルク以外の入眠の癖がついてしまう。
夜に授乳/ミルクの適切な回数
「入眠と吸うの関連付け(入眠の癖)」がついてしまったとき、夜間授乳をやめようと思うとまず一番に不安になるのが、本当にお腹が空いていないかどうか?ですよね。
繰り返しになりますが、人間は日中に覚醒し運動や栄養摂取を行う昼行性動物です。
体内時計が整ってくる生後3ヶ月には、夜間は休息の時間、日中は運動や栄養摂取の時間に体の働きもスイッチされています。
生後4ヶ月を過ぎても、日中と同じ間隔で夜も授乳をしている場合は、昼夜の栄養のバランスを整えながら、夜中の授乳の回数を適切な回数まで減らす(夜間授乳コントロール)ことで昼夜の区別や親子の睡眠を確保できようになります。
夜間も昼間と同じ間隔で授乳が必要なのは、
●新生児~生後2か月頃(母乳が軌道になるまで)
●体重の増加など、健康のため、医師から指導があった場合
夜間授乳の必要な回数は、日中に1日に必要な栄養素をとれているかとれていないかポイントなります。
「日中に摂れていない分を夜に補う」意識を持ってください。大まかな目安ですが、
<夜間授乳の目安>
生後4~6ヶ月 夜間授乳1~2回
生後6ヶ月~9ヶ月 夜間授乳0~1回
生後9か月以降 親の判断、母乳育児の継続のため1回残してもOK
※離乳食期は授乳・ミルクを減らしすぎると夜間授乳が必要(増える)になることもあるのでよく食べる子も注意が必要です。
重要なのは、日中の栄養摂取の機会は減らしすぎないこと!
授乳・ミルク・離乳食の間隔が3時間以上空いてしまうと、日中に摂れる栄養が少ないことがあります。
厚生労働省の厚生労働省(2019)「授乳・離乳の支援ガイド」を基に、その理由と適切な回数を解説した。記事「夜間断乳はいつから?日中の栄養~授乳ミルクの回数をチェック」も是非ご確認ください。
夜間授乳/ミルクを減らすステップ!
まず、寝かしつけの時に口におっぱいやミルクがない状態で寝付くことができるのが一番大切です。
寝付く時に授乳で寝ていたのに、眠くてほとんど意識のない夜中に「授乳/ミルクなし寝る」を要求するのは難しいことは想像つきますよね。(たくさん長く泣いてしまいます)
体内時計が整い睡眠サイクルができてくる生後3か月頃からは、夜の前半の睡眠は深い眠りが多く、後半に向かってREM睡眠の割合が多くなってきます。
寝てから3~4時間以内に空腹を感じて起きることはまずないのと、授乳せずに強く泣いたとしても、再眠しやすい時間帯です。
夜の睡眠のパターンのイメージ
Step1. 寝かしつけのための授乳を止める
Step2. 夜間授乳を減らすときにまず最初に減らすのは寝付いて3~4時間の間
夜間断乳は慎重に。夜泣き改善につながらないケース
夜間断乳をしても、
- 夜泣きが治らない
- 相変わらず数時間おきに起きて、あやさなくてはいけない
- 逆に起きた後寝付きにくくなった
などのご相談がたくさん寄せられています。。
夜間授乳をなくしても夜泣きが減らない理由の主な理由は、
❶新たに抱っこやトントンなどほかのあやし方との関連が新たについてしまった
❷必要な授乳まで無くしてしまった
が最も多い原因です。
夜間断乳を一度長くしてしまうと、夜中の母乳分泌が減っていしまい、夜間授乳を戻すことが難しくなることがありますので、うまくいかないと感じたらすぐに夜間授乳を戻しましょう。
クークールナでは、
- 適切な夜間授乳の回数がわからない。
- 授乳を抜こうとしても泣き続けてうまくいかない
- 夜間断乳で失敗してしまった
- ミルクや授乳の減らすプランを立ててほしい
- 寝かしつけの授乳/ミルクの癖が抜けない
など、夜間授乳に関するお悩みは、『クイック電話相談』もしくは『睡眠改善サポートプラン』でしっかりサポートさせていただきます★

- この記事の執筆者
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子どもの睡眠相談室クークールナ
代表 川口リエ
・GuuMinスーパーバイザー
・クークールナスリープアカデミー講師