【専門家解説】1歳の夜泣きと睡眠退行|原因&夜通し寝る方法

1歳になってから突然増える夜泣きや夜間授乳。
「せっかく寝ていたのに1~2時間おきに起きる。授乳も増えた…」
「睡眠退行?」「すぐに落ち着く?」と悩む方も多いですよね。
結論からいうと、
1歳の夜泣き(睡眠退行)は発達を理解して、習慣(お昼寝スケジュール・寝かしつけ・夜泣きの対応方法)を見直すことであっという間に解決できることが多いです。
この記事では
- 1歳の夜泣きの原因
- 夜間授乳との関係
- ネントレでの改善方法
を専門的にわかりやすく解説します。
目次
1歳前後の睡眠はどんなイメージ?
□1日の睡眠時間は12~14時間(12~13時間がほとんど)
□お昼寝は午前・午後の2回になる(1回になるのは早くても1歳2か月を超えてから)
□日中に1日に必要な栄養を摂れ、夜間授乳ミルクが不要になる
□夜通し、抱き上げずゴロゴロ自分の力で夜通し眠れる
□段階的消去法を用いたネントレの効果が期待できる
1歳前後の夜泣き(睡眠退行)の原因
1歳の夜泣きは、発達によるものでよく起こる現象。心配しなくて大丈夫です。
分離不安・運動の発達の影響
1歳は
- 歩き始め
- 自我の芽生え
の時期です。この時期は 「親がいないと不安」という心理が強くなり、夜中に何度も確認しようとして起きることがあります。
一人歩きができた!
何かに集中して移動しているうちに、自分からあっという間に養育者から離れてしまう能力を身につけました。
でも、まだまだ生活では、養育者から守られる必要があるため、親との自分の距離を頻繁に確認するようになるといわれています。
これが、養育者への愛着・分離不安が強くなるといわれる理由です。こうなると、夜の睡眠中も眠りが浅くなる(90~120分)度にこれまで以上に、ママパパがどこにいるかしっかりチェックするのです。
また、自由に歩けることで「自分の意志で動きたい(探索したい)という欲求」と、それを制限する親との間での「葛藤や自己主張」が芽生える時期。
行動を制限されてイライラの場面はもちろん夢の中でも起こります。
いままで静かに寝ていたのに急に起きて泣かれたら、どうしても介入が増えてしまいますね。
毎回、起きたと思って寝かしつけの介入をしていると「入眠の癖」があっという間についてしまい夜泣が慢性化してしまうのです。
お昼寝・生活リズムの乱れ
お昼寝を減らして1回にしてしまうのはちょっと待って!
大多数の子が、お昼寝が1回になるのはもう少し後の1歳2か月を過ぎてから。1歳6か月ごろの子もいます。
ただし、これまでのお昼寝の時間では、覚醒時間が少し長くなり寝つきが悪くなると感じるかもしれません。
この時に、まだ2回目昼寝が必要なのに、1回に移行を早めてしまうと「疲れ過ぎ」て夜中に泣きながら目覚める回数が増え、親の介入も増えやすくなります。
つまり、お昼寝のリズムが崩れ、疲れ過ぎの状態で就寝を迎えていると、夜の睡眠の不安定につながることがあります。
起き始めた時の入眠の癖(最重要)
- おっぱいで寝る
- 抱っこで寝る
これがあると、夜中に何度もある自然覚醒で、目が覚めた時に「さっきの●●してよ~」と「同じ条件がないと眠れない」と泣いて親を呼ぶことが毎日になってきます。
つまり、夜泣きも抱っこ・授乳など寝かしつけが増えてしまうことになります。
1歳までは授乳への執着も薄く「卒乳も近いな~」と思っていたのに、急にこの時期に執着が強くなり夜中も、睡眠が浅くなるたびに授乳になりやすいです。
この時期は夜間授乳は1回あれば十分。授乳が増えないように気をつけましょう。
1歳前後の退行期の対処の方法(のりきり方)
まずはお昼寝リズムを見直す
✔夕寝の長さ・タイミングを調整する
まだまだお昼寝が2回必要な子がほとんど。就寝までの活動時間が長くなりすぎないよう注意しましょう。
特に重要なのが「就寝前●時間は開けないといけない。」と思って、寝かせないのはNG!
就寝時刻は体内時計で決まっているとても強い眠気です。ノンレム睡眠の少ない短い夕寝なら就寝に影響せず、疲れを抜くことができます。
夕方は寝付きにくい時間帯、家事が忙しい時間になりますので、抱っこ紐を使うなど家事をしながらでOK!
✔夜の就寝時刻を夕寝の有無に合わせて調整する
夕寝がどうしてもできなかったら就寝時間を少し早めましょう。
✔親の介入を減らす・ルールを作る
夜中起きる回数が増えた時に、なかなか泣き止まず寝ないからと、普段はしていなかったような親の負担が大きい方法でのあやし方で寝ることが続くと、「入眠の癖」となり、夜泣きが慢性化する原因になります。
起きてしまった時の対応はママパパ相談して、「ここまで」の境界を決めて一貫しましょう。
※寝なくても、お部屋の照明は暗くして過ごしましょう。
✔入眠の癖がついてしまったら早めにとる(ネントレ)
「入眠の癖」がこの時期につくと、この先2歳以降まで執着が強くなります。
1歳はネントレ(段階的消去法)による「入眠の癖」を取ることが短時間でき、新しい寝方をしっかり定着しやすい時期です。
ネントレは、添い寝・セルフネンネご家庭とお子様に合った目標設定で進めましょう★
✔(夜間授乳が1回以上に増えてしまったら)授乳/ミルクの時間を決める。
トレーニングで睡眠と授乳/ミルクの癖を取ることで、自然に夜間授乳/ミルクがなくなることもあります。
ただし、クークールナでは、母乳育児をされていて、発熱時の水分補給が母乳のほうが安心だったり、卒乳まで授乳を続けたい場合は、授乳を夜1回残しておくことをお勧めします。
夜中3~5回の自然覚醒のうち1回の授乳なら癖にならず、母乳の分泌を維持しながら夜泣きもなくなりますよ★
※いきなり夜間断乳ではなく、増えてしまった授乳は徐々に減らしていくのをオススメします。
少し気に留めておきたいこと。
離乳食がすすみ、よく食べるから、と授乳やミルクが減っていく時期ですね。
ただ、まだこの時期の消化吸収機能は未熟で食べられる量も少ないです。
夜の就寝時間10時間以上しっかり眠るためには、日中に1日分の栄養を摂っておくことがとても大切。
授乳やミルクを減らし過ぎず、1日5~6回の栄養の機会を確保してくださいね。寝る前の授乳・ミルク・スナックも効果的に取り入れてくださいね。
せんべいなど血糖値を上げやすい糖質ではなく、タンパク質も含まれるものにしてみてください。
ヨーグルトやチーズ、飲み物はミルクにして空腹を満たすだけではなく、成長に必要な栄養素を意識しましょう。
関連記事はコチラ▶「寝る前の母乳・ミルク&ベッドタイムスナック(赤ちゃんの牛乳の注意点)」
関連記事はコチラ▶夜間断乳はいつから?日中の栄養~授乳ミルクの回数をチェック
よくある質問
Q. 1歳の睡眠退行はいつまで続く?
睡眠退行はあくまで「きっかけ」です。生活リズム、寝かしつけ方法を見直せば、あっという間に落ち着きます。落ち着かなければ、これらがお子様にあっていないサインでもあります。
Q. 夜間断乳すべき?
栄養的には、日中に1日に必要な栄養を摂れる月齢です。夜間授乳はやめることは可能ですが、無理にやめる必要はありません。ただし、日中の栄養を削らないよう、癖で毎回起きることがないよう回数・タイミングのルールがあるといいですね。
1歳になると母乳・ミルクをやめていくイメージがありますが、日中の授乳ミルクと夜間授乳ミルクは切り離して。まずは夜間授乳ミルクを適切に。
日中はまだまだ離乳食だけでバランスよく栄養を取れない時期なので、母乳ミルクは続けていくことをお勧めしています。
まとめ
1歳の夜泣きと夜間授乳はほとんどが、発達による変化と入眠の癖が新たについたことによるもの。
改善のポイントは
- 生活リズム
- 入眠方法・習慣の見直し
を行うこと。お子様の成長に合わせたアップデートです。
1歳の退行の時は「あっという間に入眠の癖が…!」ということがとても多いです。
これから2歳に向けてどんどん睡眠が安定してくる時期。
睡眠の環境を見直して良い習慣をつけて親子ともにしっかり眠れて笑顔と元気な毎日を送ってくださいね。
参考文献)発達心理学の基礎と臨床②の科学から見た機能の発達,2013,平山諭他,ミネルヴァ書房
蒲谷 槙介ら,歩行開始期乳児の不従順行動に対する母親の調律的応答:歩行不可期における応答との一貫性,DOI https://doi.org/10.11201/jjdp.29.34
クークールナでは、
- ネントレの準備(睡眠のベース)
- ご家庭に合ったネントレ方法
- 夜間授乳の減らし方
- お昼寝スケジュールの整え方
- 早朝起きの原因と対策
など1歳の睡眠のお悩みしっかりサポートしています★

- この記事の執筆者
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子どもの睡眠相談室クークールナ
代表 川口リエ
・GuuMinスーパーバイザー
・クークールナスリープアカデミー講師
