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Column 睡眠のおはなし

泣いて起きる「起きぐずり」の原因・予防・対処法

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泣いて起きる「起きぐずり」の原因・予防・対処法

泣いて起きる、起きた後グズグズが続く「起きぐずり」

泣いて起きるのは寝足りていないからとは限りません。寝足りないと思って、もっと長く寝るように寝かしつけを頑張りすぎたり、次の寝貸し付けまでの覚醒時間を短くして寝かしつけを大変にしてないでしょうか?

「起きぐずり」の原因や対策をご紹介します。

泣いて起きる・グズグズが続く原因

原因1 寝足りない

お昼寝が20分以下の場合は、睡眠サイクルが1周する前に起きてしまっている可能性があります。

特に深い睡眠の途中などで覚醒してしまっていると、疲れがとりきれておらず眠気が残りグズグズしやすくなります。

また朝、体内時計の起床時間を迎える前の早起きの場合は、まだ身体が起床の準備(心拍数や体温が上がらない。コルチゾール分泌量が上昇しない)ができていないために、眠い・体が重いという状態になっている可能性があります。

原因2 寝足りているのに眠気が続く「睡眠慣性」が強い

十分寝ているのに強い眠気が続く状態を「睡眠慣性(sleep inertia)」といいます。眠気が続いて運動や認知能力が下がってしまうこともあります。

睡眠慣性を感じる理由は諸説ありますが、睡眠慣性がある時の身体の状態は、

  • 深い睡眠中に出る脳波(デルタ波)が残っている
  • 睡眠で減るはずのアデノシンの値が高い
  • 脳の血流が低いままになっている

という状態であるといわれています。

つまり、まだ覚醒の準備ができていない時に起きてしまい、身体が覚醒しきれていない状態になっているのです。

起きぐずり予防法

起きぐずりを防ぐためには、しっかり眠気が取れた状態で、睡眠が浅い状態から起きることが重要

<起きぐずり予防法>

①疲れすぎないで寝る

適切な覚醒時間で寝るということはもちろんですが、

  • 朝寝・昼寝など、それ以前の睡眠の長さが短く終わりすぎていないか
  • 夜の睡眠がしっかりとれているか

が大切。

特に、夜泣きや早朝起き、夜間の長時間覚醒などのトラブルが慢性化して夜の睡眠が足りておらず、睡眠不足になってしまうと、睡眠不足を解消しようとお昼寝でも長く深く寝すぎてしまい、眠気が残りやすくなります。

 

②深い睡眠中に起きないように注意

突然の物音を緩和できるようにホワイトノイズを活用しましょう。

起こすときは、ゆっくり深い睡眠から浅い睡眠に移行する時間を作る感じで時間をかけましょう。

 

③睡眠中の室温を適温に

暑い中で眠るとスムーズに体温を下げられず睡眠の質を下げて、起きた時の疲労感につながります。

Hisako Fujii et al, 2015,Fatigue and sleep under large summer temperature differences, 2015 Apr;138:17-21.

また入眠時は体温を下げやすくするため涼しい環境を、浅い睡眠でスムーズに目覚めをよくするためには、起床前は体温を上げやすいように暖かめにするのも効果的。

特に冬は暖房のタイマーを起床前に合わせ室温を少し上げておくと眠気が取れやすくなりますよ。

④穏やかに入眠

ルーティーンをして心身ともに睡眠の時間を意識して寝付くことは、睡眠の質を上げて浅い睡眠で穏やかに起きやすくなります。そのためにも疲れすぎる前にルーティーンを落ち着いてできるタイミングを見つけるのが鉄則。

体内時計を整えて、覚醒時間を知っておくことがポイントになります。

起きぐずりの対処法

対処法1 寝足りない時

30分程度で起きてしまって眠そならすぐに再入眠をトライ。寝かしつけ方法はなんでもOKです。

しっかり眠気の波が遠のく前に再入眠をトライしましょう。10分程度続けても寝ないなら眠れるだけの睡眠圧が溜まっていない証拠。何時間も続ける必要はありません。

次の覚醒時間を目安に一度起こしてから寝かしつけをしましょう。

対処法2 寝足りている「睡眠慣性」の時

お昼寝が普段通りもしくは1時間以上しっかり眠れた時や、睡眠サイクル1周分(30~40分程度)寝た後は、睡眠圧が下がって再入眠は難しいことも多いです。

そんな時は、気分転換

例えば、

  • 楽しい音楽を聴く
  • おやつを食べる
  • お外の風に当たる
  • ちょっと体を動かす運動など

で、覚醒度をUPしましょう♪

睡眠慣性は気分転換!

参考)Sleep Inertia,Sleep Foudation,

 

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川口リエ
この記事の執筆者

子どもの睡眠相談室クークールナ

代表 川口リエ(CISA認定小児スリープコンサルタント講師)