赤ちゃんの寝言泣きはなぜ起こる?「見守る」は危険⁉月齢別正しい対処法【睡眠専門家監修】

「寝ていたはずなのに突然泣き出した。」
「目を閉じたまま泣いているけど起こした方がいい?」
「寝言泣きは見守ると聞いたけど…寝ない」
赤ちゃんの寝言泣きは、多くの保護者が経験する自然な睡眠中の反応です。
多くの場合は病気ではなく、睡眠の発達によって起こります。
しかし、すぐ抱っこや授乳をすると、本当は眠れたはずの赤ちゃんを起こしてしまうこともありますし、逆に、毎回●分見守ってから寝かせるを繰り返すと、入眠の癖の夜泣きに発展する可能性も。
この記事では
- 寝言泣きはなぜ起こるのか
- どのくらい様子を見るべきか
- 月齢別泣いた時はどう対応すればいいか
- 夜泣きとの違い
を睡眠科学の視点から解説します。
目次
赤ちゃんはなぜ寝言泣きをするの?
大人も子どもも寝ている時は、夢を見ています。
睡眠中でも脳は活動している
REM睡眠中、夢を見ている時、実は、日中よりも活発に感情を湧きあがらせる脳(扁桃体)は働いています。
夢の中では、日中の刺激を大げさに再現して記憶を整理したり、「こんなときどうする?」のシチュエーションを作り出して、ストレス耐性を高めているという研究結果があります。
赤ちゃんは夢の動きが体に出やすい
REM睡眠の間は、本来は、身体(筋肉)は休息の状態になります。また活発に夢を見て泣いたり動き回ったり、の脳の運動の信号は、筋肉に伝えないように協力にブロックされています。
ただし、赤ちゃんはこの神経ブロックが未発達なため夢の中での言動が実際に出てしまうことも多いのです。
寝言泣きは見守るのがよい?すぐ抱っこした方がいい?
「寝言泣きは、また眠るかもしれないので見守りましょう」と書かれているネントレ本も多いですね。寝言泣きを起こしてしまうと、どうなるのでしょう。
まだ「親に寝かせてもらう」癖がない場合
自力で眠る力があり、親に寝かしつけをしてもらう癖がついていない場合は、見守る時間は大切です。
「寝ている状態」に介入してしまうとそれが「入眠の癖」になるからです。
●寝言泣きへの対応が「入眠の癖」になるプロセス
①(寝言泣きで)泣く
↓
②親が起きたと勘違いしてあやす。
↓
③赤ちゃんは寝ていたのに起こされてパニック。泣き止まない、寝ない。
↓
④寝付くまであやしたり授乳ミルクを与えて、親の関りの中で再入眠していく
↓
⑤睡眠が浅くなり深くなるタイミングで親の関りの中で寝ることを条件づけてしまう。
「入眠の癖」がつく
この行動を少なくとも、下の図のより夢の言動が出やすい浅い睡眠のタイミング(★印)で頻回に行っていると、より入眠の癖が強くしっかりつきやすくなります。

夜の睡眠のパターンのイメージ(成人)
すでに「寝るときは親に寝かしつけてもらう」入眠の癖がある場合。
寝かしつけで抱っこ・授乳、親の寝かしつけがある子や、夜中何度も起きてそのたびに寝かしつけが必要であれば、「入眠の癖」が付いている可能性が高いです。
この場合は、寝言泣きかもしれないので見守る。は危険。
その理由は、【毎回●分泣いてから寝かしつける】をしていると寝かしつけてくれるまで「泣いて待つ」練習を重ねていることになるからです。(オペラント学習の理論)
そのため、「泣いて待つ」記憶は癖を強めないようにすぐに対応して、入眠の癖は『生後6か月以降にトレーニングでしっかりとる』が重要です。
入眠の癖の付き方は月齢によって変わりますので、月齢別の対処法をお伝えします。
寝言泣きの見極め+本当に起きていたらどうする?
寝言泣きか夜泣きかの見極めるには赤ちゃんの睡眠の発達段階も重要です。
新生児~生後3ヶ月前の小さい赤ちゃん
低月齢の赤ちゃんは、まだ深い睡眠・浅い睡眠が定期的なサイクルになっていません。
「寝言泣きを見守る」が重要な時期。
長い時間ウトウト夢を見ながらの浅いアクティブ睡眠(Active Sleep)が続くのが低月齢の赤ちゃんの特徴。
この間は手をユラユラ動かしたり泣いては落ち着いてを繰り返すこともありますので、本当に起きているかよく観察してください。
授乳の時間になっていたら速やかに授乳してOKです。もし授乳の時間ではない時は、
「寝かしつけ階段メソッド」を取り入れて最小限の関りで再度寝かせてあげましょう。
生後3か月以降(昼夜の区別がついたら)
寝言泣きか、本当に起きているか、見分けるのはほぼ不可能。待ってみて、寝るかどうか。
「寝言泣き」の見分け方は、本当に難しいです。
泣いたり、目を開けたり、動き始めるなど起きていると見わけがつかないことがほとんどなので、泣き声などで判断せず、まずは、泣き始めても30秒くらい(で十分)様子を見ます。
※心でゆっくり30までカウントする感じでOKです。
●寝る→寝言泣きだった。
●(親が再度寝かしつけるまで)寝ない→覚醒している
寝言泣きから起きてしまったら
泣き声が聞こえてきたら、赤ちゃんの「ひとりで眠る力」を奪わないように、「寝かしつけ階段メソッド」を取り入れて最小限の関りで再度寝かせてあげましょう。
生後3か月以降、毎回待っても自分で眠ることはない
既に夜中頻回起きがあり、毎回授乳やミルク、抱っこで寝かしつけている場合は、見守っても再入眠するどころか泣きがヒートアップ。
結局、授乳ミルク、抱っこ、トントンetc…ということになりやすいです。
それは、既に睡眠が浅くなる度に親を呼んで「寝かせてもらう」入眠の癖がついてしまっています。
こうなると「寝言泣き」を期待しても、眠れません。
「入眠の癖」がついている時に重要なこと
「寝言泣きはスルー」を意思しすぎてしまい、泣かせてから→いつものあやし→寝る。
としてしまうと、眠るためには一定時間泣く必要があると学習してしまいます。
そうなると、待っている時間の長さだけ必ず泣くようになり、眠ければ眠いほど早く寝かせて欲しくて泣きも強くなってしまいます。
入眠の癖がついている時には長い時間の「寝言泣き」の見守りはお勧めしません。
入眠と睡眠の関連(入眠の癖)をしっかり取りましょう。
入眠の癖が無くなれば、起きる回数を減らしたり「寝言泣き」でちょっと起きてしまっても自分でまた眠れるようになります(本当の寝言泣きで終わります)
入眠の癖の取り方はコチラ
【注】普段にない長い寝言泣きは要注意
早朝の睡眠が浅い時間帯を除いて、親の介入なしで長時間寝たり起きたりを繰り返すときは、
- 発熱
- 呼吸がおかしい
- 意識がない
- 激しい痛み
などの可能性もあります。「見守ってすぐ眠る」寝言泣きが長すぎる場合は健康をチェックして、異変があれば、受診を検討するのも大切です。
寝言泣きFAQ
Q. 寝言泣きは放っておいて大丈夫?
A.
多くの場合は問題ありません。特に新生児~生後2か月までの赤ちゃんはアクティブスリープの割合があるため様子を見るのが大切です。月齢が高くなっても30秒ほど様子を見て自然に眠るようなら寝言泣きの可能性があります。
Q. 寝言泣きはなぜ起こるの?
A.
赤ちゃんは大人よりも夢を見る時間が多く、REM睡眠中の神経ブロックが未熟なため夢を見ているときの声や動きが体に表れやすいためです。
Q. 寝言泣きと夜泣きの違いは?
A.
寝言泣きは眠ったまま再び眠れることが多く、夜泣きは完全に覚醒して親の助け(寝かしつけ・入眠の癖)が必要になることが多いです。
Q. 寝言泣きは何分待てばいい?
A.
時間で判断するのは難しいですが、まず30秒ほど様子を見ることをおすすめします。
Q. 毎回抱っこすると癖になりますか?
A.
癖の付きやすさには個人差があります。毎回必ず癖になるわけではありませんが、寝始めで抱っこで寝付いていたり、夜中泣くごとに毎回同じ方法で再入眠すると、その方法が眠る条件(入眠の癖)として定着する場合があります。
まとめ
- 寝言泣きは、泣き方や動作で見極めるのは難しいので、まずは待ってみる。
- 寝なそうなら「寝かしつけの階段」のステップで親が関わりすぎず「自分で眠る力」を奪わない。育てる。
- 「寝言泣き」から毎回覚醒して毎回親が寝かせている場合は、「入眠の癖」がついている。しっかり入眠の癖を取り、眠りが浅くなってもまた一人で再入眠できる力をつけることが大切。
参考:Sleep foundation, How Much Do Newborns Sleep?
クークールナでは、
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アドバイスしております。お気軽にご相談ください。

- この記事の執筆者
-
子どもの睡眠相談室クークールナ
代表 川口リエ
・GuuMinスーパーバイザー
・クークールナスリープアカデミー講師

